2016年12月27日火曜日

マウンテン イクイップメント XERO550 レビュー (Mountain iquipment) シュラフ 寝袋


Mountain Equipment (マウンテン イクイップメント 以下ME)

のXERO550というダウンシュラフのレビューです。

ネットでいくら探しても、日本での使用レビューが一件も

見つからなかったので、少し細かく書きたいと思います。



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マウンテン イクイップメント (Mountain iquipment) XERO550 レビュー


Mountain Equipment (マウンテン イクイップメント 以下ME)社は、


イギリスの登山用品メーカーで、


非常に高品質なダウン製品で、世界的に有名なメーカーです。





創業者のピーター・ハッチンソンとピート・クルーは自らもクライマーで、


クライミングショップを営む傍ら、


店の奥でシュラフとダウンスーツを作り始めました。


出来上がった製品はとても評判がよく、


いつしか彼らの製品は「MOUNTAIN EQUIPMENT(山道具)」と


呼ばれる様になったそうです。




彼らの製品の評判は次第に英国内でも高まり、


1970年のアンナプルナを筆頭に、ヒマラヤ遠征隊への供給も行うようになりました。


MEのダウン製品の完成度は、


世界に14座ある8000m峰の8座の初登頂(未登峰ルートを含む)に


同社のダウン製品が採用されていたことでも知ることができます。


特に印象深いのは、1975年のエベレスト南西壁初登頂後、


ダグ・スコット、ドゥーガル・ハストンのふたりが、


8763m地点という必死の状況でのビバークから無事に生還した事です。


現在ではハードシェルからグローブ、ゲイターにいたるまで、


質実剛健な「山道具」で人気があります。




今回購入したXERO550は、ダウン量は550gとそんなに多くないものの、


生地の軽量さ、ダウンの品質、縫製など、


MEのシュラフの中では最高グレードの製品です。






形は、通常のマミー型で非常にシンプルです。




このシュラフのスペック表記は、


「EN13537」(ヨーロピアン・ノーム : ヨーロピアン・スタンダード)


とも呼ばれるEU諸国における統一規格で表示されています。


これまで各メーカーが独自の方法で算出されていた使用温度を、


認定された「第三者機関」が行う公平な検査によって、


同一基準で表記しています。


(EUで販売されるすべての寝袋はこのEN13537による検査及び表示が


義務付けられています。)



この製品のスペック表記は以下です。





一般的な成人女性(25歳/60kg/160cm)が寒さを感じることなく、

リラックスした体勢で快適に睡眠できる温度域が「-1℃」




一般的な成人男性(25歳/70kg/173cm)が

寒さを感じることなく8時間睡眠できる温度域が「-8℃」




一般的に代謝が低く、寒さに対する耐性が低い成人女性が、

寝袋の入り口を閉めて中で膝を抱える程丸くなった状態で6時間まで

耐えられる温度域が「-25℃」




※EN Ratingテストでは、マネキンを使った温度センサーにて実験を行っています。

マネキンには衣類を着せていないので、実際の使用で、衣類を着たり、

スリーピングマットを使用すれば、この表記数値は上昇します。




次は、大きさ。




左:モンベル 化繊 #0

中:XERO550(850FP)

右:ナンガ 370STD(650FP)




左:XERO550(850FP)

中:ナンガ ナノセンタージップ600DX(760FP)

右:ナンガ 370STD(650FP)




ダウンの性能は850FPのヨーロピアングースダウン。


現在、FP表記は前後50FPまでは許容範囲として


表記してもOKとなっています。


つまり、700FPの羽毛でも750FPと書いて販売するのが認められています。


しかし、MEの製品は最低表記を掲げていて、


850FPの製品なら、最低850FP以上の羽毛のみを使うことを宣言しています。


この辺りにダウン製品の老舗のプライドを感じますね^^




収納袋は、完全防水のコンプレッションバックとなっています。


今回は、そんなにコンプレッションせずに比べていますので、


600DXのナンガより大きく見えますが、


おもっきりコンプレッションすれば、同じぐらいになります。




ダウン量が550gと、ナンガの600DXより50g少ないのに、


大きさがほぼ同じなのは、フィルパワーの違いと


適応身長が185cmまでと少し長いので、生地の量が多いからだと思います。




重量は1104g


ナンガの600DXが1060gなので、ほぼ同じです。




スペック/サイズ表記です。


保存用のバックが付属します。






モンベルの保存バックと比べるとこんな感じ。


ネットになっているので、埃がかぶりそう・・・


これは、モンベルの方がいいですね。




さて、使用してみた感想ですが、


11月中頃の南アルプス「鳳凰山」の鳳凰小屋のテン場で使用しました。




製品を広げて、まず思うのはロフトの高さです。


850FP(フィルパワー)となっていますが、


760FPのナンガとは比べ物にならないぐらいロフト(厚み)が高いです。




首周りからの冷気を防ぐショルダーウォーマーや


ファスナーからの冷気を防ぐドラフトチューブもしっかりしていて、


そこから冷気を感じることはなかったです。




特に頭のフードには、かなり多くのダウンが入っていて、


かなりの寒さまで帽子なしで安眠できそうです。


この日は0℃前後までしか気温が下がらなかったので、


調子にのって、上半身はスキンメッシュのみで入って寝たところ、


夜中に寒さで目が覚めましたw


横幅的にも、日本人には少し大きめなので、


裸で寝るとスカスカになって寒いのだと思います^^;


ダウンジャケット、ダウンパンツを着て入ると、


当然のことながら暑いぐらいでした。


おそらく、これぐらいの気温だとフリース1枚で入るのがベストだと思います。




ダウン量が550gと、なんとも中途半端なサイズなんですが、


スペック的には、モンベルだと#1がダウン量570gほどらしいので、


FPからしても似たようなスペックかな・・・と思います。




下限は、実際まだ試してないのでわからないですが、


EN表記は非常に厳しく、実際のスペックより、低めに表示されるというのが


通説なので、着衣で入れば厳冬期の低山、


残雪期の高山で使用できるレベルだと思っています。


また実際使用して、レビュー「其の2」を書いてみます^^


ではぁ・・・








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